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今後の展望

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中古自転車の販路拡大

 
 今後の目標としては、中古自転車をより貧しい地域の人々の住む村に届けることです。
ここでは、病院や助産施設も遠く、道も狭いので、自転車が時には救急車の役割も果たします。村に数台の自転車があれば、自転車を買えない人々も緊急時には借りることが出来るでしょう。
農作物をマーケットに売りに行くことも容易になります。



簡易灌漑設備の設置

 
 問題は、村人たちには収入源がないことです。ほとんどの人が、家族で食べる分だけの農作物を生産し、自給自足の生活です。しかし、灌漑設備がなく、水を自然の雨に頼っているため、一度洪水や旱魃が起きればその年は飢饉になります。
 この問題の打開策として、簡易的な灌漑設備を設置するという方法があります。大きなタンクをコンクリートで作り、雨季に水を溜めておき、ポンプを使って水を汲み上げ、必要に応じて田畑に水を引きます。また、トラクターや、脱穀機など、農機具の共有も検討できれば良いと思います。設置、導入には初期投資が必要ですが、この地域の人たちだけでは到底賄えないので、資金面での支援が必要と思われます。
 村の村長が取りまとめをしてくれますが、一方的な支援というよりは、収穫された農作物を売って、いくらかずつ返していくか、農作物を収める物々交換のように支払う方法で使用料を支払っていき、修理費を貯蓄しておくなどのマネージメント教育も必要でしょう。


人材育成機関の建設

 
 しかし、重要なことは、その地域の人々がそれを自分たちの共有財産として自分たちの手で大切に維持していくという、自立した、持続的なシステムを作ることです。この点においては、中古自転車、中古自動車、中古家電製品を販売していくにしても、大切な課題となっています。現在、タンザニアからの人材を起用して修理をして販売しているのが現状です。
 そのため、職業訓練校を設立し、修理できる人材を育てていくことは最重要課題と思われます。特に、タンザニア、ケニアと違って、マラウイ共和国における産業の発展の遅れは、政府がこの点を重要視していないことも原因の一つではないかと思います。大学でせっかく知識を学んでも、それを生かし、国を豊かにする実践の場がないのです。また、中学校を出ても商売か農業ぐらいしか職業選択がありません。

中古車の輸出

 
 一方、継続的に日本からコンテナを出す場合についての課題は、中古車については、インターネットで買う人たちが増え、個人的に輸出するのでは採算が取れない点です。もし、政府の許可を得て、輸入車を買い手がつくまで関税を払う必要のない、ボンデッジウェアハウス(保管所)を借りることができれば、中古車の輸出販売は有利となります。

中古の自動車部品

 
 また、今後、自動車部品の需要も高くなる一方なので、良いビジネスチャンスがあると期待しています。マラウイ国内には中古自動車部品が少なく、中古タイヤさえ不足しているため、価格も高く、タンザニアから調達した方が良い場合があるのも現状です。

コンテナの有効利用

 
 コンテナの復路の有効利用について考えると、現在輸出可能な製品を検討するのが一つですが、ザッと見たところ残念ながらチョンベ紅茶、ムズズコーヒーぐらいしかありません。
 少し加工すれば付加価値をつけて国内販売、または輸出できるものとして、アーモンド、マカダミアナッツ、そのハチミツがあります。すでにカブジ農場を訪ね、マネージャーのMRチコパとも話したところですが、マラウイ国内で加工し缶詰や袋詰めにする工場を建設するのが良いでしょう。
 もう一つは、トマトやマンゴーなど季節によっては過剰生産となり、価格が下がったり、無駄になっている作物を有効利用し、トマトの缶詰め、ジャムの缶詰、またはパックを製造できる工場の建設です。こちらも、国内市場の需要、輸出の両方の可能性があります。
 工場の維持、管理、また衛生面と品質の管理が課題となるでしょう。しかし、優秀なセコンダリーや大学で学んでいる生徒を起用すれば、雇用拡大にも繋がり、マラウイの経済発展に貢献できると考えます。